Gマーク認定|11のメリットと5つのデメリット

Gマーク認定は、全日本トラック協会が、特に輸送の安全性向上の取り組みを実施したトラック運送会社に対する認定制度です。

Gマーク取得には、どんなメリットとデメリットがあるのでしょうか?

Gマーク認定|安全性向上の取り組み結果によるメリット

Gマーク取得には安全性向上の取り組みが必要となります。その結果として生まれるメリットは、主に以下の3つです。

 

メリット1|事故発生件数の減少

Gマーク認定を受けるためには、運転者への安全教育の実施など安全性向上への取り組みが必用となります。

従って、運送事業者、ドライバーともに安全への意識が高まるため事故減少につながります。国土交通省の統計によるとGマーク認定を受けた事業所は、受けていない事業所に比べて事故が半数に減っています。

 

メリット2|経費の削減

安全性向上の取り組みにより、事故が減少すれば自動車保険や貨物保険などの保険料も減少し経費削減が可能になります。

また、Gマーク取得のための評価項目の一つである省エネ運転ー=エコドライブやグリーン経営認証の取得は、燃料代やトラック修繕費の削減となります。

 

メリット3|荷主からの信頼

Gマーク取得事業者は、優良なトラック運送事業者としての認識が広まっているため、荷主からの信頼を得ることもできます。

近年では、Gマーク認定を受けた運送会社としか取引しないという企業も増えており、Gマーク取得は取引の条件にもなっています。

 

 

制度として認められているメリット

メリット4|違反点数の消去条件の短縮

Gマーク認定を受けていない場合、法令違反により行政処分を受けたトラック運送事業者に付される違反点数は3年間無事故無違反でなければ消去されません。

対して、Gマーク認定を受けると、違反点数の消去までの期間は通常3年のところ、2年に短縮されます。

 

メリット5|IT点呼の導入が可能になる

改善基準告示と呼ばれる定めで、ドライバーの出庫・帰庫時の点呼は対面で行うのが基本とされています。2泊3日以上の運行があった場合の中間点呼を除き、出庫または帰庫のどちらか必ずは対面点呼を行わなければなりません。

 

しかし、この対面点呼を100%実現させるのは多くの運送会社にとって至難の業となります。

Gマーク認定を受けることでテレビカメラなどの端末による、営業所間または車庫間の点呼(IT点呼と言います)も対面点呼とみなされるようになります。

 

ただし、IT点呼はGマークのある2つの営業所間で実施するものであり、同一の事業所で車庫と事務所が離れているという理由では認められませんのでご注意ください。

 

 

メリット6|CHGトラック導入の助成金要件の緩和

CNGトラック導入に対する低公害車導入促進補助金の最低導入台数が3台から1台に緩和されます。

※CNGトラックとは、天然ガスを燃料とするトラックのことです。

 

メリット7|点呼の優遇

2地点間を定時で運行する定期便などの場合、他の営業所における点呼、および同じ敷地内でのグループ企業間の点呼が可能になります。

 

メリット8|安全性優良事業所表彰

Gマークを連続して10年以上取得し、一定の基準を満たすと地方運輸局長・運輸支局長から表彰を受けることができます。

Gマークは2年ごとに更新があり、更新のたびに認定申請をする必用があります。5回連続で更新できない運送事業者も多いなか、安全性優良事業所表彰を受ければ荷主を含む社会全体から熱い信頼を受けることは間違いありません。

 

メリット9|損害保険料の割引

一部の損害保険会社で、Gマーク認定を受けた運送会社に対して貨物保険の割引が適用されます。

 

Gマーク認定事業所に対して貨物保険の割引を行っている損害保険会社
  • あいおいニッセイ同和損保
  • 損保ジャパン
  • 四国交通共済協同組合
  • 岡山県トラック交通共済協同組合

貨物保険とは?

トラックで貨物を輸送中に偶然起きた貨物の破損などに対する損害賠償責任を補うための損害保険。

 

メリット10|助成金の優遇

全日本トラック協会が会員に対して行う助成金に関して、予算の範囲内で優遇が受けられます。具体例の一部は次のようなものです。

  1. ドライバー等安全教育訓練促進助成金制度に係る特別研修の受講料助成金が通常7割のところ全額に増額。
  2. 安全装置導入促進助成事業に係るIT機器を活用した遠隔地で行う点呼に使用する携帯型アルコール検知器について、1台1万円の助成。
  3. 経営診断受診促進事業に係る診断助成金の上限が通常8万円から10万円に引き上げ。

 

メリット11|全日本トラック協会のHPに掲載される

Gマークを取得すると、全日本トラック協会のホームぺージに認定事業者として掲載されるため、より多くの人に認知されやすくなります。

 

Gマーク認定|5つのデメリット

Gメーク取得のデメリットとして考えられることは、主に以下の5つです。

  1. 日報、点呼簿などの帳票類の適格な管理のための運送業事務を行う者の負担が増える。
  2. 運転者への指導教育など、安全性向上に対する取り組みのための時間を捻出する必用がある。
  3. 安全教育や省エネ運転を行う必用があるため、運転者の理解と協力を得る必要がある。
  4. 日頃からコツコツと安全性向上への取り組みを行う必用がある。
  5. Gマーク認定申請のための膨大な資料作成に人員を確保する必用がある。

 

 

まとめ

Gマーク認定を受けるには、安全性向上のために地道な努力が必要となります。しかし、社会的信用、事故と経費削減、IT点呼の導入など、運送業を運営するうえでのメリットは、その努力に値するものがあります。

 

当事務所が顧問業務を行っている運送会社様は、Gマークを持っていたら今より運営が楽になるのにとお考えの方が多いです。

しかし、新規で運送業許可を取得して間もないため、今はGマークを取れないと嘆いておられます。

運送業許可を取得後3年経過している事業者様で「今から輸送の安全性向上と法令遵守できる体制を整えてGマークを取得したい」という方は運送業支援を専門に行う行政書士事務所シフトアップにお気軽にご相談ください。

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